いまだトランス脂肪酸を規制しない日本。
私たちはどうするべきか。

マーガリンやショートニングなどの加工油脂に含まれるトランス脂肪酸。動脈硬化を引き起こし、心臓疾患のリスクを高めることが明らかになり、出産や胎児への悪影響、糖尿病やアレルギーへの関与の疑いも濃くなっています。

米国食品医薬品局(FDA)は2015年、3年後の2018年を期限に、トランス脂肪酸を含むPHOs(部分水素添加油脂)を実質排除する措置を決定しました。 

2004年にWHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)が摂取量を抑えるよう共同勧告を出して以来、アメリカ以外にも多くの国がトランス脂肪酸についてなんらかの規制措置を実施してきました。

一方で日本は、いまだなんの規制にも踏み切っていません。

アメリカではトランス脂肪酸の摂り過ぎが深刻な問題となっている。

トランス脂肪酸排除に舵を切ったアメリカ

トランス脂肪酸を多く摂取すると、体内にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増え、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が減り、動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心臓疾患のリスクが高まることが多くの機関の研究により明らかになっています。また糖尿病や、アトピーなどアレルギー疾患への関与が疑われる現象の報告も上がっています。

 

2015年6月、米国食品医薬品局(FDA)は、トランス脂肪酸を多く含む

PHOs(部分水素添加油脂)をGRAS(Generally Recognized As Safe=一般的に安全であると認識される)認証から除外すると発表しました。

 アメリカではGRAS認証を受けていない添加物や化合物は、その安全性を科学的な裏付けのあるデータや文献とともに申請し、あらためて認可を受けなければ、食品加工に使用したり添加することはできません。これによって従来のような生産加工がきわめてしにくくなるため、これはほぼ排除されるに等しい措置と言うことができます。

 トランス脂肪酸が健康に及ぼす悪影響に関して、世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)は合同で摂取量を抑えるよう勧告を発し、これを受けて、これまでアメリカ以外にもカナダやデンマークなど15カ国あまりの国々が含有量の表示を製品に義務付ける等、なんらかの規制を実施しています。 一方で日本政府の取り組みはというと、いまだなんの規制措置にも踏み切っておらず、摂取量を控えるよう提唱しながら、企業や個人の自主的な取り組みに任せるにとどめています。

日本が規制を行わない理由

WHOとFAOが勧告したトランス脂肪酸摂取量の基準値は、総エネルギー摂取量の1%未満です。これを日本人の摂取エネルギーの平均から計算すると、1日あたり2g未満ということになります。 農林水産省の研究機関によれば、日本人の1日あたりのトランス脂肪酸の実際の摂取量は0.92〜0.96gと推察されるとのことですから、WHOの基準値である2gを下回っています。内閣府食品安全委員会も独自に推計結果を発表しており、それによるとやはり日本人の平均的な摂取量はWHOの基準値を下回っています。 トランス脂肪酸についての考察は、農林水産省、内閣府食品安全委員会のほかに、厚生労働省や消費者庁がそれぞれホームページ上で公開していますが、すべて同様の推計結果を示した上で、『日本人がトランス脂肪酸によって健康を害する可能性はきわめて低いと考えられる』という見解を示しています。 そうした見解に則って日本政府は、他国のような規制は取り急ぎ必要ではないと考えているようです。 また消費者庁は『トランス脂肪酸の情報開示に関する指針』について寄せられたパブリックコメントを公開していますが、それには「健康を害する可能性が低いのにもかかわらず、トランス脂肪酸含有量の表示義務などの法的規制がかけられた場合、企業には検査機器や検査プロセスの導入、また製品パッケージの変更などで相当な費用負担が強いられるが、それは非合理的である」との企業の声が見られます。 規制を望む消費者の声と、そのような企業の声との間で政府の模索が続いているようです。

日本の関係省庁は自己管理を呼びかけてはいるが、一般の認知度は低い。

“隠れ基準値超え”——規制がないからこそ賢くあるべき

摂取量の平均値ではWHOの基準を下回ってはいても、ひとりひとり個別の食生活を追った調査結果では、基準値超えとなった例が少なからず報告されています。 食品安全委員会はファクトシートで摂取量の推計を示したあとで「これらの推計では、国民健康・栄養調査の平均値を使用しているため、脂肪の多い菓子類等の食品の食べ過ぎなど偏った食事をしている場合の個人差は考慮されていません」と書いています。また、WHOの基準値を超えた学術調査の結果についても明らかにしています。 厚生労働省の調査にも、同省が定めた『脂肪エネルギー比率』の基準値を、男性の2割、女性の3割が超えており、だんだんと増える傾向にあることが示されています。脂質を多く摂っているということは、トランス脂肪酸を摂っている量も多いと考えられます。 平均値は、必ずしも個人には当てはまらないのです。 内閣府の食品安全委員会は、2012年3月に公表した、食品に含まれるトランス脂肪酸に関する食品健康影響評価(リスク評価)の中で、「リスク管理機関においては、今後とも日本人のトランス脂肪酸の摂取量について注視するとともに、引き続き疾病罹患リスク等に係る知見を収集し、適切な情報を提供することが必要である」と述べています。 日本ではいまだ法的な規制措置が取られてはいませんが、それだけに、ひとりひとりが摂取量を控えるよう心がけ、食品選びの際は賢い選択をすることが重要ではないでしょうか。

消費者庁『栄養成分及びトランス脂肪酸の 表示規制をめぐる国際的な動向』
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/100910_2.pdf 農林水産省『トランス脂肪酸に関する情報』
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/index.html
厚生労働省『トランス脂肪酸に関するQ&A』
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091319.html
消費者庁『トランス脂肪酸に関する情報』
http://www.caa.go.jp/foods/index5.html
内閣府 食品安全委員会『トランス脂肪酸について』
https://www.fsc.go.jp/sonota/transfattyacids1902.html
消費者庁『トランス脂肪酸の情報開示に関する指針』に寄せられた意見の概要
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=235080008&Mode=2

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