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 あなたはいま、幸せですかーー

有効求人倍率に不動産価格、景気拡大期間の長さーーどれをとっても『バブル期超え』と新聞は書き立てます。しかしいま、あなたは幸せですか? 国連による評価では、日本の幸福度はG7(先進七カ国)中最下位。ひょっとしたら私たちは『幸せのかたち』を勘違いしてきたのかもしれません。

 若者たちの歪んだ『つながり方』

 どこかの駅前でしょうか。テレビ画面に映し出された22歳の女子大生は、ツイッターで仲良くなった見知らぬ男性と待ち合わせをしているところだと言います。インタビュアーがマイクを向けます。

 

「なぜ会っても大丈夫だと思った?」

「(ツイッターで)共感とかしてくれると、自分を分かってくれる友だちみたいな感じ。(座間市の事件の)ニュースを見てからは大丈夫かなと思ったけど、今まで(他にも)結構会ったりしているので会う

 

 11月13日のNHK『今朝のクローズアップ・若者とSNS』という放送の一部分です。

 番組が浮き彫りにしたのは、ツイッターなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で知り合った相手と会うことに全く危機感を感じていない若者たちの姿でした。

 番組で10代後半から20代前半の若者12人に訊いたところ、その中の5人がSNSで知り合った人と実際に会ったことがあると答えました。

 

 女子大生は、座間市の事件について不安を口にしながら、それでもツイッターを介して知り合っただけの人と会うことを決め、待ち合わせ場所に立ちました。

 ネットという仮想空間で自分に共感してくれたというだけで、危険性を認識しながらなお、素顔の見えない相手に会いたいと思ってしまうのは、とても正常な判断とは思えません。

 

 人間は自分が周囲から切り離されること、孤独になることに強い不安や恐れの感情を覚えます。そして、そんなネガティブな感情を解消してくれるのは『人とのつながり』です。

 つまり、誰ともつながっていない、誰との絆も確認できないという不安や恐怖の念が強いほど、誰かとつながりたいという欲求も強くなるのです。

ーーさみしくて話し相手が欲しそうな女性を誘ったーー。

 

 座間市事件の容疑者はそう語ったと報じられています。

 共感してくれたら知らない人でも会う、そう語った22歳の女子大生のこの心理と行動は、まさにこの容疑者がつけこんだのと全く同じ、今どきの若者特有の危うい『隙』であり『弱み』です。

 

 今どきの若者たちがSNSで気軽に『つながり』を求めようとする傾向のあることは、意識調査によっても明らかになっています。

 同時にその調査で若者たちは、同じ学校や会社、ご近所といった身近に存在する人と、あまり関係を築こうとはしないこともわかりました。

 誰かとつながりたい、共感を得たいという不安に苛まれながら、身近な人との関係構築を疎んじる。

 こうした歪みが、若者たちの『つながり方』に起こっているので

 

 

 

 世界一幸せな国の『幸せのかたち』

 国連は毎年3月、『世界の幸福度ランキング』を発表しますが、日本の幸福度が何位か知っているでしょうか。

 2017年度は、世界155カ国中51位でした。これはG7中最下位、かつて映画で地獄のような内戦が描かれたエルサルバドルよりも、現在も麻薬戦争真っ只中にあるメキシコよりも低い順位です。世界第3位の経済大国、世界でもっとも長く続いてきた国でありながら、なぜ私たちはこんなに不幸なのでしょう。

 不幸な日本とは対象的に、幸福度が毎年常に1位か2位にランクインするデンマーク。(2017年は2位)この国の幸せの概念、価値観のようなものを表す言葉に『Hygge』(ヒュッゲ)があります。他国の言葉に訳すのはとても難しいといわれますが、これはデンマークの人々がイメージする『幸せのかたち』を表す言葉のようです。

 

 それは例えば『家族が揃ってカウチに座り、温かな飲み物を手にテレビを見て過ごすこと』であったり『親しい人を家に招いて夕食をともにする時間』であったり、『ろうそくの灯りだけで過ごす家族団らん』であったり、あるいは履き古した靴やお気に入りの自転車、大好きな家具などが『ヒュッゲ』を感じさせてくれるとも言います。

 いずれにしてもヒュッゲとは、高価な車や海外旅行、豪華な別荘といった、大金をかけて求めるような幸せとは対極に位置する、身の周りにある暖かで、ささやかで、シンプルなものに見出す幸せの味わいのことであり、家族や親しい人、大好きな人とのつながりやぬくもりを基調とした、くつろぎ、ゆったりとした時間や雰囲気、マイホームーー的な概念であるようです。

 

 昨年、イギリスのオックスフォード辞書が選ぶ『Word of the year』、いわば流行語大賞ですが、これに『Hygge』がノミネートされました。EUからの離脱で国全体が揺れる中、マイホーム的な、周囲の人とのつながりを基調とした幸せへの希求が拡大したのです。

 それに比べて不幸な国、日本の流行語大賞は『日本死ね』という、何とも殺伐とした酷い言葉でした。

 

 前号に紹介した、依存症のメカニズムに新説を立てたイギリスのジャーナリストはこう言っています。

『SNSはつながりに似たものであってつながりではない。なぜならSNSは人を救わない。人を救うのはリアルな人とのつながりだけだ』

 リアルな人間関係を疎んじる一方、常に不安に苛まれ、SNSに依存しようとする若者たち。彼らはいま、家族との絆すら確認できないのかもしれません。それを思う時、私たちが夢見てきた『幸せのかたち』は、間違っていたのではないかーー。そんな疑念が拭えません。

 世界一幸せな国、デンマークの『ヒュッゲ』に学び、私たちはいま、『幸せのかたち』を見つめ直してみる必要があるのではないでしょうか。

ヴィゴ・ヨハンセン(デンマーク)『Happy Christmas』

『キッズファミリー・ぐぅちょきぱぁ』130号掲